将来の夢
僕ね、実は将来の夢、「主夫になること」なんです。
毎日奥さんの帰りを待ちながら洗濯して掃除して、「夕飯何作ろっかな」って考えるの素敵じゃないですか?
夫婦生活も毎日顔を合わせていればそりゃマンネリ化するわけで、そうならないように「今日はちょっと何か新しいことしてみよう。喜んでくれるかな」とか考えていたいわけです。はい。
ただね、この夢は多分叶わないと思うんですよ。
残念ながらね。
だって単純に考えて、仮に子供が出来たとして。
奥さんが働いていて、旦那は仕事もせずおうちにいてママ会とか出ちゃうんですよ。
こりゃね、間違いなくまず子供がいじめられますよ。
「お前のとーちゃん何もしないでずっと家にいやがんのーww」ですよ。
多分ママ会からの評価もよろしくないんでしょうね。
「原さんちの旦那さん、自分はおうちにいて奥さん働きに出してるのよ…ヒソヒソ」ですよ。
あーかなし。
掘り下げたいところはたくさんあるのですが、僕としてはやはり、僕を家に置きつつ「女性が働きに出る」ことは可能なのかと言う観点でいってみたいと思います。
ちなみにこれ、完全に難しいと言うか、無理と言うか、現状であればあまりやってほしくないなと思っています。
肉体的な問題と精神的な問題に分けてみたいと思います。
あまりこの表現は適切でないと思いつつ、肉体的な問題点として、どうしても妊娠、出産が外せません。
それ自体が悪いということでは決してなく。
例えば22歳で就職活動をしに来た人も、採用して7年以内に妊娠して職場を離れる可能性が非常に高いんですよ。
こりゃね、正直採用する側としてはかなりリスキーだと思うんです。
だって人を採用するのってこれまたえらくお金がかかるじゃないですか。
先一年以内に辞める可能性が高い、バイトを採るのとはわけが違う。
妊娠して職場を離れて、また戻ってくるように出来る社会制度を、と言う声をよく聞きますが、ここで「難しい」と言うのはそこじゃなくてね。
「いつそれが訪れるか分からない」って事なんです。
だって聞けないでしょう。
「いつ妊娠する予定?」なんて。
あらゆるハラスメントに抵触していて、と言うか時期とか人と状況によるし、割と最低な管理方法ですよこれ。
「いついなくなるのか分からない人」を採用するのってめちゃくちゃ怖いし、僕が上司だったらどんな仕事を振ればいいのか分かんなくなっちゃうと思います。
かと言って「いついなくなるのか分からない人」に振る仕事は「誰にでもできる仕事」でいいのかと言えばそうじゃないでしょうしね。
短期的な計画を立て続けられるか、もしくは行っている仕事の共有がよほど綿密に出来る組織でないと難しいですよね。
出来たらほんと会社的な体力があって、すごいと思うんですけどね。
ほんで、精神的な問題なんですけど。
ここからは男性側の意見は無視しますね。
女性って、女性であることによって精神的な迫害を受けていると常日頃から思ってるんですよ。
だって、皆が皆ではないし、ごく少数かもしれない、タイミングにもよるけれど、「女性をモノとして捉えている男性」っているじゃないですか。
例えばセクハラする人とか、相手が女性であるが故に個人を軽視する人とかね。
仕事においてのコミュニケーションに、セクシャルな事情をはさむ人っている訳ですよ。
「何か大変なことはない?相談に乗るよ?」からのみたいな。
腹立ちますね。
これじゃ仕事になんかなりませんよ。
実害まではなくとも、なんで「性別が女性だから」という理由でこういう面倒くさい心配事が増えるんでしょうね。
ただの仕事仲間、じゃいられないんでしょうね。
根底にある意識の問題って、解決するのが本当にすごく難しい。
だってそれ、ほとんど無意識ですから。
そんなこんなで、こんな苦労させるくらいなら全然高望みはしないな、と言う気持ちです。
でもいつか僕の夢が叶えられるような世の中になったら、すごく素敵だなと、思うんですよね。